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安達 菜々(株式会社LEOC 管理栄養士、大分県 病院内厨房勤務)
今回はこれまでと趣向を変え、給食受託会社で活躍する若手管理栄養士にインタビュー。
まずは大分県の病院内厨房で勤務する管理栄養士・安達さんです。日々悩みながらも前に進む、飾らない姿に迫りました。
【スポーツ栄養への興味から栄養士の道へ】
給食受託会社のLEOCに入社し、3年目になるという安達さん。そもそも管理栄養士を目指したきっかけは何だったのでしょうか。
安達「学生時代、ずっと卓球をやっていたんです。特に中学時代は強豪校だったので、ほとんど休みなく卓球ばかりの生活でした。でもその中で息抜きになっていたのが、スポーツ栄養の特別講義だったんです。
毎回楽しくて勉強になりましたし、競技力を上げていくきっかけになるかもしれない。今考えると、それが栄養士を志すきっかけになったと思います」
高校時代は地元・大分を離れ、県外の高校に進学した安達さん。中学時代と比べ、競技環境に恵まれなかったことが、かえって人間的な成長のきっかけになったといいます。
安達「中学時代に学んだ栄養面は、引き続き自分でコントロールしながら生活していました。また練習の時など、周囲の部員を巻き込みながら一緒に成長していくことを心掛けていました。
部活動を通して、何かの選択を迫られたとき『難しいけどよりよい選択肢』を選ぶようになったことは、今の仕事にも生きています」
【進学、そして就職へ】
高校卒業後、スポーツ栄養の世界を志して大分県内の大学へ進学した安達さん。しかしその後の道のりは、予想以上に悩みばかりだったといいます。
安達「高校時代に思い描いていた大学時代とは全然違っていましたね(笑)。本当に勉強が大変で、折れそうになることもありました。
特に4年生の時は、国家試験のために1年間勉強し通しましたね。周囲の方にも助けていただいて、何とか管理栄養士の資格を取得することができました」
国家試験と並行して就職活動を行い、「スポーツ栄養に強い企業」という希望に合う会社としてLEOCへ入社。大分県にある病院の厨房で、管理栄養士として勤務しています。
安達「1年目は厨房業務、2年目以降は栄養士業務をメインに行っています。はじめは社会人ならではの人間関係のドライさに、学生時代とのギャップを感じました。もちろん皆さん優しく接してくださるのですが、仕事上の人間関係をプライベートに持ち込みたくない方もいらっしゃいますよね。悩み事があった時、誰にどのように相談すればいいのか、考えることもありました」
日々の仕事でも、まだチャレンジが続く日々だといいます。
安達「まだまだ、1日が無事に終わるとホッとしますね(笑)。毎日いろいろなことがありますが、一つひとつやりきれた時にやりがいを感じます。
後ろ向きになることも正直ありますが、気にしすぎてもいいことはないですし、きちんと切り替えながら仕事をしています」
飾らない言葉で、素直な想いを伝えてくれる安達さん。普段の業務で、心掛けていることはいったい何でしょうか。
安達「部活動の時もそうでしたが、チームワークですね。自分がどのように動いたり、どんな言葉をかけたりしたら周囲の人たちが仕事をしやすくなるか、いつも考えています。そうしたチームづくりにも、少しずつ主体的に関われるようになってきたかなと思います」
【着実に踏み出す、次の一歩】
まだ悩みばかりではありますが、その中でも安達さんは「次の一歩」となる目標を少しずつ見出し始めています。
安達「まず一つ目は、献立作成を展開から発注まで自分でやりきれるようになることですね。管理栄養士として、しっかりひとり立ちしていきたいです。
二つ目は、事業所の新規立ち上げに携わってみたいと思っています。実は好奇心が旺盛で、『もっとこうなったらいいな』ということを考える性格なんです。これまでは既存の事業所での業務でしたが、自分が主体的に関わって厨房全体をつくり上げていく仕事をしてみたいです」
飾らずに、しかし着実に前へ進む安達さん。最後に、LEOCを目指す後輩たちへの言葉を訊きました。
安達「『無理してあれこれ考えずに、その場所で一生懸命頑張っていたら、周りが必ず助けてくれる』ってことですかね。本当に私自身がそうでしたし、またそこで手を差し伸べられる自分でありたいです」
素直さと一生懸命な姿勢で、周囲の同僚や栄養士からも信頼を集めている安達さん。一歩ずつ小さな目標を重ね、やがて大きな道を拓いていく、そんな未来を描いています。